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1:故郷(20)

2015年08月15日 11:10

翌年
あのワンピースを母が取り出す姿が見えた。
母の許可を得てワンピースを取り出す。
私は母に叱られないように
極力自分の手が生地に触れないように気を付けて着た。
だが一年も経っているのだ。
ワンピースの丈が短くなっている。


女の子だったら
誰だって一度は憧れる。
貧乏でみずぼらしい私だって憧れた。
だが私はお姫様にはなれなかった。
泣く程、私が着たがった服
その服を妹が着る姿を私に見せつける事ために
母は一年も待っていたのだ。
母は時々そうやって
私と妹を明らかに区別する事があった。





      -----------    兄弟平等。 



                   平等。 



                   平等。 
        


             私はわけ隔てなく平等に育てている。


         
                   区別していない。



母は口癖のように
「平等」という言葉を口にしていた。
それゆえ私の被害妄想だと思っていた。
自己主張が出来ない私が悪いのだとさえ思っていた。
だが私と妹は同じ両親に育てられながらも
明らかに扱いが違った。
我儘を言える妹
可愛がられる妹
自己主張できる妹。
その妹が憎たらしいと思う反面
羨ましくてならなかった。
私も妹のように可愛がられたい。
両親に好かれたい。
私は少しでも両親に関心を持ってもらうために必死だった。





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