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2:姿なき心の犯罪(1)

2015年08月19日 18:11

小学四年生の時
県外から一人の女の子が転校してきた。
彼女の名は舞。
彼女が転校してきた事で陰湿な虐めが始まる。




それまでの私は
両親に褒めてもらいたいという願望が強かった事もあり
成績も良く、ひょうきんな性格。
だがその半面、負けず嫌いの意地っ張りでもあった。
寂れた田舎に都会から来た転校生。
クラスの誰もが転校生である舞に群がり
彼女の持っている物から全てに対し興味を抱いた。
そんな皆の行動が彼女に媚びているように感じられ
私は彼女に取り繕うような態度だけは絶対に取らなかった。
そんな私の態度が気に入らなかったらしい。
その日を堺に舞が主犯格となり「無視」という虐めが始まった。





「おはよう。」



いつものように教室に入った瞬間
教室内の空気が明らかに違う事を感じた。
誰も私と目を合わそうとしない。







「ねぇ、チーちゃん、昨日の宿題のプリント出来た?」






「・・えっ・・・と・・・・」




慌てて目を背け逃げ去るチーちゃん。
私とチーちゃんは幼馴染。
私が祖母と暮らしていた頃から何をするにも一緒だった。
チーちゃんの両親は
彼女が幼い時に自殺していない。
私と同じ様に祖母に引き取られ育てられたが
祖母の死をきっかけに
彼女は伯母に引き取られた。





        ―――――  チーがいるから結婚も出来ない。





邪魔者扱いのチーちゃんは
いつも両親の遺影を隠すように胸に抱きしめていた。
チーちゃんのそんな姿を目にする度に
両親がいないってどんな気持ちなんだろう。
幼いながらも切なくなったのを覚えている。




毎日のように遊んでいたチーちゃん。
何をやるにも一緒だったチーちゃん。
だがそのチーちゃんは
私と目を合わそうとせず避けるように教室の隅っこへ逃げてゆく。
教室の真ん中にポツンと取り残された私。
その私を避けるように教室の隅っこに集まる同級生。
初めて孤立を味わった瞬間でもあった。



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