FC2ブログ

スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2:姿なき心の犯罪(3)

2015年08月21日 18:19

教室のドアを開け
おはよう・・・という言葉を口にする。
返事がない事ぐらい分かっている。
だがこの日は違った。







 ――― 徹底無視っ! 徹底無視っ! 徹底無視っ! 徹底無視っ!





ある一定のリズムで
手拍子を交え
大声で連呼される言葉。
クラス中の皆が一斉に私を見つめていた。





 ――― あっ・・・ あの・・っ・・・




 ――― 徹底無視っ! 徹底無視っ! 徹底無視っ!







私が一言でも発しようものなら
その言葉を遮るように
「徹底無視」という言葉に掻き消された。



舞という女は自分で何かけし掛けてくる事はなく
いつも誰かに命令し押し付けた。
散々やられる私の姿を見ていた同級生達は
誰もが舞に従った。
そんな舞の成績と運動神経は普通。
だが彼女は人の心を上手に操る術を持っていた。
何故なら彼女は
前の学校でずっと虐められる側の立場にいた人間であり
自分を虐め続けてきた人間を手本にしていたから。




約三年間、酷い虐めに遭いつづけた舞。
両親は悩んだ末、全てを捨てこの地へやって来た。
身を持って虐めという知恵を学んだ舞は
先生からの評価が高く
学校では手本とされる良い子を
完璧に演じきっていた。





例えば
ローカを歩く私の背中を同級生の一人に突き飛ばさせる
転んだ私の膝からは血が滲み出ていた。




「大丈夫?!」



私に声をかける人なんて誰もいない。
驚いて振り向くと
そこには舞が立っていた。



最新記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。