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4:止められた時間(2)

2015年10月05日 21:57

休み時間
教室で小説を読んでいると
そのタイトルを私が振り向くまで
大声で連呼する。
何を言われても聞こえないふりをするものの
私が振り向くまで執拗に叫び続ける男に
苛立ち睨みつけると大声で笑った。



フォークダンス。
こんなものに一体何の意味があるのだろう。
踊りたい奴だけ踊ればいい。
私の順番が近付くと



   ――― ウワーッ、 最悪。 もうすぐだっ!!




ギャーギャー騒ぐ男子の声が嫌でも聞こえる。
別にこいつ等に限った話しではない。
こういう奴はどこにでもいる。
自惚れるのもいい加減にしろ!
私が一度でも踊ってほしいと頼んだ事があるか?
嫌なのはお前達だけじゃない!
私だって嫌だ!
お前達となんか踊りたくない!



女子生徒の方が多い事もあって
必然的に背の高い女子が男子の役目をする。
背が高いチーちゃんはいつも男子役。
女の子と踊れるチーちゃんが羨ましくてたまらなかった。


それでも自分の事を馬鹿にされたり
笑われるのはまだ我慢出来た。
何を言われても
笑われても無視し続けた。
いないもんだって思うようにした。


何を言っても無反応な私を傷つける為に
私の姿を目にする度に
大声で両親の名を口にしては
馬鹿にし笑った。



        アル中の馬鹿オヤジ!   ビール腹!

 
            飲んだくれ夫婦!


       雅彦!  奈摘!   雅彦!  奈摘!  雅彦!  奈摘!



雅彦とは父の名前
奈摘は母の名前だった。
何度も両親の名を嘲笑い
連呼しては
振り向いた私の顔を見て爆笑した。



私の事を笑われるのは我慢できた。
だがあんな親でも
両親を馬鹿にし笑われる事は
私にとって一番辛い事だった。





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