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4:止められた時間(4)

2015年10月07日 10:43

それから無視に徹した。
男子に話しかけられても無視した。
何度、聞かれても決して答えなかった。
そこに存在しないものだと思っていたから。
それでもしつこく話かけられた時には
逃げるようにその場を去った。


大嫌いだった!
男が。
父もそして同級生や先輩
学校の先生。
この世の男は皆同じ。
消えてなくなればいいと思った。


そうやって大きな壁を
長年に渡り築きあげてきた私は
今でも男性が集団で屯している姿を目にすると
その人達が私の容姿を馬鹿にし
悪口を言っているという被害妄想に襲われる。


道を歩くただの通行人。
私の事を気にする男なんてどこにもいやしない。
横を過去るだけ
たったそれだけの事なのに
体が拒絶し気が付けば
足が逆方向へ進んでいるのである。



社会人になり田舎に帰省した際
私の事を
そして私の両親を
一番笑い者にしていた男と偶然逢った。




     --------------   おう! 久しぶり! 元気だった? いつ帰って来たの?



それは私にとって
あまりにも衝撃的すぎる出来事で
その場に硬直したのを覚えている。
彼はまるで友達にでも再会したかのように
馴れ馴れしい
爽やかな笑顔で声をかけてきたのだ。


あの図書室での出来事が

私を取り囲む

大きい笑い声に一気に襲われた。




     --------------   俺さぁ・・・



パニックになった私は彼の言葉を遮るように
うん。とだけ答えると
その場から走って逃げた。
あの時と同じように走って逃げた。


きっとその男は
そんな事など覚えてないだろう。
だが人に受けた傷は
簡単に帳消しには出来ない。


だからといって過去が変わるわけでもなく
古傷に心を占領させれる事ほど
無意味なものはないと知りつつも
私の時は止まったままでいる。






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