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8:渦潮(20)

2015年11月26日 18:01

日は沈み
辺りは真っ暗になていた。
こんな生徒に振り回され
俺は飯もまだ食えないのか。
きっと先生も頭の中では違う事を考えているんだろうな。


何だか可笑しくなってきた。
私は笑っていた。
須藤が私の顔を拭く度に笑いが込み上げてくる。
笑顔じゃない。
壊れたんだ。


そんな事も分からないパーチクリンの須藤は
私の狂った笑顔に安心したのか
頼むから今村先生に謝ってくれと言う。
さっきまで私の顔を叩き続けた須藤が
今度は私に頭を下げて謝ってくれと頼んでいる。
大の大人が十四歳の小娘に謝ってくれと頭を下げているのだ。




後先考えず行動する幼稚な私。
その私に振り回される先生。
大人って大変だね、先生も疲れちゃったよね?
いいよ、謝ってあげる。
でもね、私は謝罪はしない。
与えられた台本に書かれている台詞を朗読するだけ。





   ―――  分かりました。 謝ります。




その言葉を聞いた須藤は
丸めたテイッシュを鼻の穴に無理やり突っ込むと
叩いて悪かったな、痛かっただろ? 
髪の毛を撫でながら微笑んでいた。




時計を見ると八時を過ぎている。
門限六時を過ぎていた。
今度は父が待っている。
何もかもどうなってもよくなっていた。




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