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12:失われた小鳥たち(3)

2015年12月22日 18:03


これまで自分の髪の毛を容赦なく掴みあげ
引き抜く事で内に秘めた感情を抑えてきた。
自分を苦しめ
傷みつける行為
肉体を通じて得られる痛みによって
私は自分自身の存在
生きているという実感
生きている意味を見出す事に必死になっていた。




目の前にいる男。
それはこの世の中で最も醜い男であった。
彼の容姿、目つき、声、仕草、振る舞い
その全てが身の毛もよだつほど
酷いありさまだった。
その男に抱かれる事で得られる痛みが
私への罰でもあり
生きているという事を実感できた。



そう。
私は澄み渡る青空を眺めたあの日。
女になった。
世間一般に言われるセッ,.クスというものを経験したのだ。
それは私でもあり
両親の目の前にいる私とは明らかに違った。
私は私じゃない。



両親が満足気な顔をする度に、私の中に潜む女が嘲笑う。
私に騙されている両親の事を
心の奥底からバカにして笑っていた。






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