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12:失われた小鳥たち(13)

2016年01月01日 19:15

赤い丸。
それはお湯が出る印。
j蛇口を力強くひねり掌に流れ出る温度を確認した。

何でこんなところに来てしまったんだろう・・
もっとマシな奴はいなかったのだろうか
何でよりにもよって、こんな男なのだろう。
帰りたい。
今ならまだ間に合う。
やっぱり出来ない。 






       -------------   やっぱヤメ―タッ! 






笑って帰ろうか。





誰でもいい。
そう思う中でも私なりに考えた。
中三の時
私に好意を抱いてくれている後輩の男の子がいた。
彼が相手でもいいのではないか
私の方から声をかけてみようか
そんな事を考えた事もあったが
付き合う事が目的ではなかった私は
恋愛感情が絡む関係だけは避けたかった。
完全に割り切っていたのだ。




道で偶然逢っても、他人でいられる関係
後腐れがない関係が最も望ましい。
愛など私には必要ない。
それならば
知らない相手の方が逆に楽なのではないか
そうだ。
そっちの方が後腐れもなにもない。
二つの限られた選択肢の中から
面倒臭くないと思われる方を選んだ私は
掌から溢れ出るお湯が足の指のすきまから
排水構へと流れてゆくのを茫然と眺めていた。








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