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12:失われた小鳥たち(14)

2016年01月02日 19:16


薫の軽自動車に乗っている間も
ホテルのエレベーターに二人きりで乗った時も
これから自分達が行おうとしている行為を
世の中全ての人間どもに知られているような気がして
まともに顔を上に上げる事が出来なかった。



            後悔していた。





一言も喋る気すら起きない私の隣で
部屋の鍵を握りしめる男の表情が
喜びをしたかくしに
冷静を装っているかのように見えた。




気持ち悪い。

何もかも全てが。




後悔で打ちひしがれる中
掌から溢れ出るお湯を眺めていた。
ふと気になり扉に視線を送ると
扉のわずかな隙間から
男が横目で私の体を舐めるように見つめていた。
あまりの気持ち悪さに背筋がゾッとした。





逃げられない。




もう逃げられないのだ。



観念した私は自分を清めるかのように
頭からシャワーのお湯を浴びると
白いタオル地のガウンを羽織り
男の待つ部屋へと向かった。






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