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12:失われた小鳥たち(19)

2016年01月07日 09:43

その後
どのようにホテルを後にし
帰宅したのか覚えてない。



ただ帰り際
俺の事、好きなんだろう?
次、逢えるまで寂しくないように、コレ持ってきてやったんだよ。
一枚しかないんだから大事に取っとけよ!って
一人で写った薫の気色の悪い写真を
手渡された事は覚えている。









「あのね、私も同じなの・・・ あなたと同じなの・・・聞いて貰えない? 私の話し。」





今まで誰にも言えなかった。
何でも打ち明けてくれた涼にも
高校生になって出逢った真央にも
自分の家庭環境や悩みを口にする事ができなかった。
両親を馬鹿にされ笑われるのが怖い。
私自身に非があると言われるのが怖かった。





涼と一緒に居た時と同じように
真央やクラスの仲間と一緒に居る時
それなりに楽しそうに過ごし笑ってはいたが
それは表面上のもので、そういう私を演じていた。
一緒に過ごす仲間達とも
「心」にある一定の距離を保ち
自分の奥の潜む
内に秘めた感情を曝け出す事はなかった。



だが この日
目の前に現れた少女に
父の事、薫との出会い
そして初めて逢った日にホテルへ行った事まで
包み隠さず全て打ち明けた。




今まで自分の中に溜めてきたモノが
一気に溢れ
私はその全てを吐きだした。
彼女なら私の事を否定しないという確信が
私の中にあったのだ。





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