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12:失われた小鳥たち(21)

2016年01月09日 16:54

女しか産めないお前が悪い!
アキラの前で母に暴力を振う父。
この家に必要なのは女じゃない、男だったんだ!
女として生まれてきたアキラを否定する父。



         「 私は望まれない子供。 」



彼女は、この言葉を頻繁に口にしていた。
親に望まれないという感情は見る側によっては被害妄想。
悲劇のヒロイン。
ナルシストの自惚れ屋、なんて思う人間がいるかも知れない。
私自身も未だに自分自身の事を客観視し見つめる中で
自己愛が強い人間なのだと感じてしまう。
だが誰も好き好んで、その言葉を自ら生みだし
故意に傷付いているわけではない。
私だって望んでいる安堵出来る日を。
この苦しみから逃れられる日を。
その言葉を生みだし、口にするアキラの姿を目にする度に
彼女が、今までどんな想いをしながら生きてきたのだろうと思うと
そんな簡単な言葉では表現できない程
切ない気持になる。



彼女が父が望む理想とする子供になる為
どれほどの努力してきたかという事は
彼女の姿を目にするだけで痛い程、伝わってきた。
アキラという女は
何をやっても常に一番。
非の打ちどころがないほど何もかも完ぺきにできた。
皆が出来ない事も
彼女の手にかかれば簡単な事に見えてしまう。
勉強、運動、裁縫、お菓子作り、性格。
点数をつけるならば、まさに100点満点であり
彼女に出来ない事は何もない!
そう断言出来る程、常に完璧であった。



だが角度を変えれば
それは個性豊かな一人の人間ではなく
父親が作りあげたロボットでもあったのだ。




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