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13:13階段(11)

2016年01月22日 18:06


高校生だった私には二十万程の貯金があった。
家には金がない。
飲んだくれのアル中夫婦。
自分達が呑む酒に使う金はあっても
私のために使う金なんてどこにもない。




すり減った靴底から雨水が染み
靴下がビショ濡れになる。
高校生になっても雨水が染みる靴を履いていた。
下着も通学に必要なバスの定期券ですら
何度、頼んでも両親は素知らぬふりを決め買ってくれなかった。





両親に頼れない私は
小学生の頃から自営業を営む後輩の家で
お手伝いという形でバイトをしていた。
部屋、トイレ、風呂掃除、洗濯といった簡単な家事全般
日給は千円であったが中学生まで続けた。

高校生になってからは、レストランでバイトを始めると
靴、バック、定期券、下着、洋服など
何もかも自分で買い揃えた。


一人で生きてこれたわけではない。
だがあの家で過ごす中
両親に何かを望み期待するのはやめた。
私には頼れる人はいない。
自分で生きていかなければならない、って。
いつも自分に言い聞かせ生きてきた。







生きていれば楽しい事はある。
そう思いながら当時の事を振り返り
幸せだった頃を探し出そうとするが一つも見つからない。
必死に探し出そうとしても一つも見つからない。
地獄のような日々だった。
それは私の心が貧しいからなのだろうか。
だが事実であるとはいえ
自分の親の恥を曝け出している事に対し
時々、罪悪感に苛まれる。
あんな親でも
こんな風に思う私がいるのだから不思議なものである。





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