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16:寄る辺なき者(10)

2016年05月12日 23:31

家業を継ぐ為に医者を目指していた佐々木の全ては
あの日絶たれたのだろう
希望も失った彼は
所在の知れないアキラに執着するようになる。


まだ父が帰宅してない夕方だったという事もあり
救われたものの
毎日のように佐々木から電話がくるようになった。



俺が何度かけても電話を一方的に切る、電話して連絡するように言え。
腹の子は米倉の子じゃない、俺の子だ!
俺は父親だから分かるんだ!
俺がアキラと一緒になって子供育ててゆく。
アキラはどこにいる?
アキラの居場所を教えろ!
隠しても無駄だ! お前なら知っているはずだ!
お前が知らないわけがない!




一日、三、四回はあっただろうか。
まずアキラの家に何度も電話をかけ続けた後
私に連絡してくる
その度に、積り積った不安と怒りを
佐々木は私にブツけるようになっていった。
毎日、毎日、佐々木に八つ当たりされ続ける日々。



アキラと一緒にやってゆく。
腹の子は俺の子などと言っているが
医療の道に進む為、親に援助してもらっている人間が
この先、どうやってアキラを支え養ってゆくのだろうか
夢を捨て、身を粉にし働き養ってゆく覚悟はあるのか
自分の吐きだす言葉に対し
少しでも男としての責任を感じるのであれば電話なんか必要ない。
心一つ。
体で一つで行けばいい。

帰れと罵倒されても、蹴られても
それでも三人でやってゆくと言えばいい!
アキラの両親
そしてアキラの魂を揺さぶるぐらいの行動を取れ!




自分で何も動く事もせず電話と私に頼る毎日。
お前は何様かと言いたくなる!
いつしか同情という気持ちも消え失せ
我慢の限界に達した。







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