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8:渦潮(9)

2015年11月15日 01:31


図書室のパイプ椅子を広げ
座るように促す先生がハンカチを差し出したが
首を横に振り受け取らなかった。



ジャージを引っ張って連れて来たのは
あの場所から私を助けてくれたんだ・・


ハンカチを受け取らない私の顔を
濡れたテイッシュで拭こうとする先生。
その優しさにまた涙が込み上げてくる。
泣きたくないのに
涙がとめどなく溢れてきた。



先生にまで迷惑かけている。
だけどこんな時
どうやって素直になったらいいのか分からない。
素直に謝りたいのに
何かが邪魔をした。





        ――― 汚い手で触んじゃねーっ!






伸ばされた手を振り払うと
テイッシュを床に投げつけた。





       ――― 本当にお前は気が強いなぁ。
          何があった? 先生に話してみろ。



笑いながらテイッシュを拾う先生は
何度も優しく問いかけた。
涙がとめどなく溢れ
ただ泣く事しかできなかった。




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