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18:夜空に瞬く星達よ(6)

2016年05月14日 22:15


入社式が終わり研修期間の間
セミナー受講など多忙な日々が続く。



会社に戻る頃には
人と話す気すら起こらず
会議室のパイプ椅子に腰を降ろしては
長テーブルの上に置かれた書類を見つめ茫然と過ごす。
そんな私の周囲では
置き去りにされる事を恐れるかのように
誰もが同期社員の輪の中に馴染む事に必死になっていた。



群れをなすのが苦手な私はここでも一人。
そんな私に声をかける人間もいたが
それでも歩み寄ろうとしなかった。
人と深く付き合う事により
あの時と同じような思いをするのが怖かったのだ。
そうやって私は会社という一つの世界でも
自ら周囲の人間に対し大きな壁を作り孤立していった。



そんな私とは対照的に
和美は輪の中に馴染んでいった。
一番近い存在の和美の姿を目にする度に
一人でいい、と思いながらも
置いて行かれているような気がして寂しく思う。
やり場のない哀しみから逃れる為
毎晩、公衆電話へ向かっては
あの実家へ電話するようになっていった。






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