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19:夜空に瞬く星達よ(10)

2016年05月14日 22:20

一日の大半を社長室で過ごすようになり
必然的に企画部に顔も出す事もなくなっていった。
複雑な心境だった。
社長室には、お嬢様と言わんばかりの秘書がいる。
知的で男に媚びる女特有の色気を前面に押し出した彼女の隣には
オ―バ―オ―ル姿の貧乏臭い少年のような私。
まるで月とすっぽんである。



そんな風貌の私ではあったが
会社の人達には、とても可愛がれていたと思う。
パートのおばさんから営業部の部長まで
顔を合わせる人達に「こーちゃん」と呼ばれていたせいか
社長も私の事を、こーちゃんと呼んでいた。



会社が終わった後
社長が趣味で営んでいる
郊外にある農園まで連れて行ってもらい
一緒に採取したお野菜をお土産でもらったり
今思えば、社長にも気に入られ可愛がられていたと思う。
それは私の容姿が美しいとかではなく
田舎から出てきた青臭い少年のような私の風貌は
都会で会社を営む社長にとっては物珍しかったのだと思う。





そんな事もあり同期の皆からは
社長に気に入られるなんて凄い! 
出世頭!など
同僚の皆は冗談交じりでそんな言葉を口にしていたが
それも、あの出来事が起こるまでだった。
きっと私が変わったという何かを
社長自身も感じ取っていたのだと思う。






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