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19:夜空に瞬く星達よ(11)

2016年05月14日 22:21



まる一日、社長室での雑務を任されるようになった私は
企画部に顔を出すのは、
自分のデスクに荷物を取りに行く時のみになっていった。
それでも昼食は同期の皆に誘われランチに出かける。
人前で食事を口にする事が苦手な私ではあったが
皆と過ごす時間が楽しくて付き合っていた。




「あのクソ婆、本当にムカつく!!」



パンを手で引き千切りながら口に運ぶのは康子。
背がすらりと高い彼女は
女優の松雪泰子似の美女。
同期社員の男性の誰もが彼女にアピールをするものの
一切、相手にしなかった。
少々、怒りっぽい一面があるものの
裏表のない気さくな性格の持ち主であった。



「あぁ、またアイツ?」



「アイツって誰?」



「えーっ? 知らないの? 誰もが恐れる鹿島さん。」



鹿島さんとは業者発注を担当している40代半ばの女性である。
幸いな事に社長室で一日を過ごしていた私は
渦中の鹿島さんと接する機会は一度もなかったが
彼女の事は知っていた。



 

      --------  お前は礼儀ってもんも知らないのか!!!



     
会社のフロアーに響き渡る程の大声。
声の主は鹿島さんである。
少しでも気に入らない事があると大声で怒鳴り
仕事を一切、請け負ってくれない。





     --------  マジ、ムカつく! クソ婆ーーっ!!!



去り際
鹿島さんに聞こえるような大声で
捨て台詞を吐く康子。
元々、勝気な康子は、そこで反発する為
さらに鹿島さんの逆鱗に触れ
二人の口喧嘩は収拾がつかなくなり
時に林チーフが仲裁に入る程であった。
そんな事もあり
新入社員の誰もが鹿島さんの事を恐れていた。
そして私も出来る事なら関わりたくないと願っていた。




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