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20:「僕」男の子。(4)

2016年05月15日 00:48

このまま会社を休み続けられるわけもなく
私は重い足を引きずるように会社へと向かった。
デスクに荷物を置き
社長室へと向かっていた時であった。
あの和泉とバッタリ鉢合わせになった。



一瞬、体が固まったものの気を取り直す。
今までやってきた事だ。
同じようにすればいい。
いない。
いないものだと思えばいい。





     --------  おい、ちょっと待って!



何も聞こえない。

何も聞こえない。

何も聞こえないんだ。

私は彼の事を無視し階段を駆け上がった。



「おいっ! 聞いているのかって。 話があるんだよっ!」



和泉が追いかけてくる姿が見える。




「おいっ! ちょっと待て! 待てよっ!」


いない。
いないのだ。
誰もいない。
何度も自分の心に言い聞かせながら
階段を駆け上がる。



「ごめんっ!」


えっ?


「ごめんなっ!」


私の足が一瞬、止まった。


「そんなつもりじゃなかったんだよ! 傷つけたのなら謝る!」


息を切らし追いかけてきた和泉が
私の目の前に立っていた。




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