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20:「僕」男の子。(6)

2016年07月07日 05:04

和泉の周囲には取り巻き連中が7人ついている。
同期という事もあって顔は見た事があるが
企画部に属する私は名前も知らないし
話した事すらなく
女は私と和美の二人だけ。
まるで葬式に出るかのように暗い私とは対照的に
和美は無邪気な子供の様にはしゃいでいた。



狭苦しいカラオケボックスの個室に
大の大人10人が、すし詰め状態で椅子に座る。
煙草を吸わないのは私だけ。
残る皆はヘビースモーカー。
室内は、まるでボヤでもおきたかのように
煙草の煙で前も見えない程、真っ白であった。
煙たくて目は痛い上、息苦しく、喉が痛い。
しかも飲んだくれ興奮状態の皆はというと歌え、踊れで大賑わい。
酔った和美に、一緒に踊ろう!と
無理やり腕を引っ張られ椅子から引きずり降ろされる始末。
歌というより怒鳴り声の空間で過ごしているような状態であった。


2、3時間で帰れるだろうと思っていたのだが
何と明け方まで付き合わされる羽目となり
寮に向かった時は、空が白くなりはじめていた。





      もう寝れない。
      寮に帰って、しばらくしたら出社だ。




煙で声は枯れ
頭は割れそうな程、ガンガン痛い。
結局、その日は一睡もする事なく会社へと向かう事となった。




その日は散々だった。
体は重い上、思う様に頭が回らない。
今夜は、一刻も早く寮に戻って寝ようと思っていると
あの声が聞こえてくる。
アイツだ。
アイツがやって来た。







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