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20:「僕」男の子。(8)

2016年07月07日 05:10

ある日
和泉が私に言った。






    -------- こーっ、お前、優介と付き合え!



優介とは私より3歳年上の同期社員
和泉と一番仲が良かった彼は
雑誌に登場するモデルのような整った顔をしていた。
だが彼の一番の魅力は
そんな美しい容姿からは想像できないような
東北訛りの穏やかで優しい喋り方だった。
すっごくハンサムなのに
奥手な性格という事もあり
決して華やかなタイプではなかったが
とても優しい人だった。
和泉と行動を共にする機会が増えた事で
必然的に優ちゃんとも一緒に過ごす時間が増えてゆく。





優介と付き合え!
俺が優介とお前のキューピッドになってやる!
和泉は顔を会わす度しきりに言っていたが
言われれば言われるほど
からかわれているようで嫌だったが
今なら分かる。
奥手な優ちゃんは
和泉の力を借りていたんだと思う。






まだ恋もした事もなく
恋愛に関して疎かった私は鈍感すぎて
優ちゃんの気持ちに全く気付かなかった。






和泉が優ちゃんと付き合え!と騒ぎ出してから
間もなくして
私は同僚の女の子カナに呼ばれた。






    ------ こーちゃんって、優ちゃんとすっごく仲いいよね!

           私、優ちゃんの事、好きなの!

           私のキューピッドになって!!





この時、何となく感じた。
私と優ちゃんが付き合わないように
先手を打ったな、って事を。




優ちゃんの事は嫌いじゃない。
だがあまりにも彼との距離が近すぎて
異性として意識する事ができなかった私は、
いいよ、と答えた。
本当?本当にいいの?嬉しい!とはしゃぐカナに私は言った。
で、どうするの?と
だって彼女には会社に付き合っている男がいて
その彼は優ちゃんと同じ部署に属する男だったから。





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