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21:影踏み(4)

2016年07月12日 12:42

少年として生きてきた私は
18になっても異性に対し興味を持つ事もなく
その事に矛盾を感じたり
焦ったりする事もなかった。
だがそれでも当時の私にとって二番目という存在に対しては
大切にしたいと思っていた。
その大切なものまでもが
アイツの手によって奪い取れたような気さえする。



その証拠に三番目の記憶はないが
二番目は覚えている。




その日はまだ肌寒さを感じるもの
雲ひとつない晴天であった。
四駆の後部座席から取り出された青いビニールシート。
芝生の上に敷かれたシートの上に
私は大の字になり青空を見あげた。
太陽の日差しがとても眩しく瞼を開けていられない。
その上で喘ぐ男。
時折、私は瞼を開いては
遥か彼方に存在する太陽が放つ輝きを見つめた。
光り輝く太陽の眼差しが
やがて丸い気泡のような無数の光となり
万華鏡のように揺らめいて見える。



ゆらゆら揺らめく無数の光の中
抜け殻となった女の肉体と重なり合う
欲望の塊、餓鬼が存在した。
そこに愛なんてものが存在するはずもなく
世の中の男共が期待するような官能的なもの
そういう類のものはなかった。
だが一種の表現である「イク」という感覚だけは
おぼろげながら掴み取った気がする。







          何だ、こんなもんか。


 



それが、その時の私の率直な感想であった。






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