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23:涙のジョージ(2)

2016年07月18日 11:11

「で、君は何で寂しいの?」


「寂しいって思うのに理由なんかあるの?」


「ハハハ・・ 君って面白い事言うね。」



私達は互いに他愛もない事を話し
夜の街をあてもなく走り続けた。
最後に辿りついた場所
そこは私達が出会った場所
彼のセダンが待ち合わせ場所に停車したのを目にし
私じゃ力不足なのだと思った。
今までそういう男は一人もいなかったから。



「送ってくれてありがとう! 楽しかった!
人妻を忘れらるぐらいの出会いがあるといいね。じゃー、元気で!」



「ちょっと待って!これ俺の名刺と連絡先。」


差し出された白い名刺には
確かにマスオという名前が記されており
彼は一流企業の社員であった。



「本当にマスオって名前なんだね!」


「俺、嘘つかないよ。車降りた後、名刺捨てたりしないでね。」


外見とは違い子供っぽい事を口にする彼に見えるよう
財布の中に名刺を入れると
ほら、これで大丈夫でしょ、と私は微笑んだ。
別れ際、また逢ってくれる?と発した彼の言葉には驚いたが
二度と逢う気はなかった。
彼が求めているものと
私が求めているものは異なる。
私は素っ気なく考えとく、と答えるとその場を立ち去った。






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