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24:君は愛を知らない(2)

2016年09月14日 22:43

天井に貼りめぐらされた鏡に映し出される
男の背中を眺めていた。
何の感情も沸いてこない。
あるものと言ったら
なにやっているんだろう、という虚しさだけだった。





出逢った場所まで送ってもらい
車を降りようとした時
また逢いたいと言われた。
逢う気などなかった。
一度寝た男になど何の興味もない。
こういう出会いを通じて2度逢った男は
マスオさんただ一人だけ。
だが結局は同じだ。
肉体関係を持ってから彼と逢う事はなくなってしまったのだから。





一度逢った人とは逢わない主義である事を伝えた。
何でと聞かれたので面倒臭いから、と答えると
じゃー、俺を二回目に逢った初めての男にして!と言い
車を降りようとしても
手を掴んで離してくれない。
兎に角
これまで出逢った男の中で一番しつこかった。
私のあまりにも素っ気ない態度に
このチャンスを逃したら
二度と逢う事はないと思ったのだろう。
男は次の約束の日時まで決めると
ようやく車を降りる事ができた。




2度目が最後と思っていたが
初めて出逢った時と同じように押し切られ
失ってしまったジグソーパズルのピースを埋めるかのように
私は彼の存在を心の隙間に埋めた。
ドライブや食事
お弁当を持って公園に行ったり
動物園や観光地に足を運ぶ事もあった。
世間一般的に言うなれば
彼氏と彼女という関係に見えるのだろうが
私達の関係は一線を引いたものであった。
彼の事は何一つとして知らなかったのである。

それと同じように
彼も私の事を何も知らなかった。





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