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24:君は愛を知らない(6)

2016年09月14日 22:46

大好きな仕事、優しい上司、スタッフ、同僚。
誰もが優しく親切であった。
だが恵まれた環境ながらも競争率の激しい世界。
当時の給料は手取り七万。 
最高手取額十一万。
職業柄、年にニ回、展示会が開催され
展示会前の三ヶ月間は休み返上。
毎日、深夜一、二時まで残業。
みっちり三ヶ月間、仕事に追われる日々を過ごしながら残業手当なし。
自分では気付かなったが
抱えるストレスは並大抵なものではなかった。
やがてご飯が食べられくなっていった。
私の中から食欲という欲求が忽然と消えたのだ。



ランチに誘われても断り
昼は会社のデスクで眠った。
そういう日々を過ごすうちに
毎日、顔を合わせている会社の人達が驚くほど
痩せ細っていった。



見かねた林チーフが食生活が悪いと体を壊すと言って
企画部の中の一人にしかすぎないのに私の為に
お弁当の宅配会社と提携を結び注文を取るようになった。
それだけじゃない。
同期社員の皆がランチに行くのをやめ
お世辞にも美味しいとは言えない
お弁当を私に合わせて注文するようになった。


私の事は気にしなくていいんだよ。と言う私に
こーちゃん、ご飯はね、皆で食べるからこそ美味しんだよ。
そんな事は気にしなくていいの。
康子が優しい言葉をかけくれた。
昼食時間、長テーブルを用意し皆でご飯を食べる。
それなのに体が受けつけない。
食べようと思うのに食べ物の匂いを感じると吐き気に襲われ
トイレで吐くようになっていった。
日に日に状況は悪化し
会社のビルが視界に入っただけで吐き気に襲われる。





   ――――――― こーちゃん、きっとね、疲れているだよ。
       仕事の事は心配しなくていいから。
       一ヶ月、休暇を支給するから田舎に帰ってリラックスしておいで。
       こーちゃんが元気になって戻って来るの待ってるからね。




林チーフが口にした言葉が
貴方はもう会社には必要ない。という言葉に聞こえた。



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