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15:寄る辺なき者(7)

2016年05月12日 23:28

ガチャガチャと受話器に何がぶつかる音が聞こえた。


「もしもしーっ!!一体、何の用事があって、ここに電話をしてくるんだっ!」


「すみません、私、アキラの同級生なんですけど、アキラと代わって頂けないでしょうか?」


「そんな娘は家には居ない!!!二度とかけてくんじゃねーっ!!!」


「今、アキラの声が聞こえたんです、お願いします・・少しだけ話をさせて下さいっ!!」


「死んだ!!!」


「えっ・・・」


「俺の娘は、あの日、死んでいない!!死んだんだ!!」





              そんな娘はうちには居ない。




                   死んだ。


                 

                 死んだんだよっ!!
          




大声で叫ぶと一方的に電話を切った。
死んでなんかない。
生きている。
あの家でアキラは生きてる。
暴力という支配下に置かれた
地獄のような家でアキラは生きている。
そしてこれからも
その逃れられない場所で彼女は生きなければならないのだ。
もう一生アキラには逢えないんだって思った。




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