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23:涙のジョージ(4)

2016年07月18日 11:13

「ビックリした! どうしたの?」


「この近くに住んでいるだろうなぁ、って思って
ここで待ってたら逢える気がしたから待ってたんだよ。」


「嘘でしょ?」



「本当だよ、仕事終わってから、今までずっと待ってた。
だって連絡先も知らないし、名刺渡しても連絡こなかったから。」





あの日、彼と待ち合わせた場所。
その一角である狭い路地。
ここを私が歩く保障なんてない。
この道を私が歩いてなかったら?
もっと早い時間だったら
遅い時間だったら

私達は逢えてなかったかも知れない。
逢える確証なんてどこにもない私の事を
彼は何時間も待っていたのだ。




「そんな驚かなくていいから、取りあえず車乗りなよ。」


彼に促され私は助手席に座った。



「だけどここに居ても逢えるかなんて分からないじゃん。」



「分からないよね、だけどここで待っていたら逢える気がした。
もしかして俺とは逢わないつもりだった?」



「うん。」



「ハハハッ・・ 結構、キツイ事、ハッキリ言うんだね。」




大きい声で笑う彼。
私達は、この前と同じように行くあてもないまま
夜の街を走り続けた。
その間、私はまるで無邪気な子供のように
他愛もない事を口にしては笑ってた。
まるで一人芝居のように。









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